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中はベニヤで2つにしきられ、父母うさぎ(うさ君、ぶー子)と、子のモゲ君が分けられていた。
生後一年のモゲ君はもう大人で、となりの、母であり、メスうさぎ、ぶー子に、しきりに興味をもっていた、
というか会いたがっていた。......よーするに発情していた。
で、第一回に記したように、うさぎのエンドレス繁殖を防ぐべく、そして、経費を節約すべく、避妊したのはオスのうさ君だけである。
飼い主で、うさぎ小屋の製作をした私はぶー子とモゲが一緒にならないように、
現状での考えられるだけの知恵をしぼり対策を講じていたつもりである。
......結果として私は負けた.....
モゲは、シキリのベニヤとガラスとのすき間、2センチぐらいをこじあけ、
狭いバリケードとガラスのすき間を体を浮かし、強引に空を漕ぐように挟まれた体を移動させ、遂には隣への侵入を果たしたのだ。
おそらくは多少の痛さや負傷、失敗もかえりみず....そして、若さの勝利か...
その、物を噛めず、伸びてしまう前歯が剣となったのかは定かではない。
父親と勝負し勝利したモゲは執拗に追い回し、尻に噛みつき続けたに違いない。
現場に遭遇した私はすぐにもモゲを、ぶー子のいる部屋から引き離し、より、厳重な隔離対策を講じたのは言うまでもない。
しかし、既に種はまかれていた......(つづく)
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