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10年以上前に、タンスの中を母が整理していたとき、偶然私の 目に大きなおいしそうな枇杷が飛びこんできた。
なんでタンスの中に枇杷が....
よく見ると、洗い張りをした古い着物である。枇杷は私の一番の好物である。
6月大きな青黒い 葉の横に鈴なりになっている枇杷を見るたびにだれもいなければ失敬してしまいそうになる。
ほんのり甘ずっぱくく渋味のある味の好みは大人になっても変わらない。
その着物は、昔伯母が染めてもらったらしい。
濃紺の地にエメラルドブルーの葉、クリーム色の 大きな枇杷、そしてモスグリーンのムクドリ。
まるで日本画の世界である。
興奮した私は枇杷の 時期に絶対に着てみたいと思い母に仕立ててくれるようお願いした。
布がだいぶ痛んでいて おはしょりもなくジャストサイズで仕上がった。
次の年の梅雨に友人の結婚式があり、めでたく 着させていただいた。
もう派手で着れないけれど大切にしたい宝物。今は母のもとにある。
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